DSDネイティブ再生(foobar2000; SACD Decoder 0.9.7-0.9.9)

PC関連メモ

この記事は「Super Audio CD Decoder 0.9.7」から「0.9.9」までのバージョンを対象とした記事になります。Super Audio CD Decoderは、バージョン0.9.7以降からDoP方式のみの対応となり、ASIO2.1によるDSD Directは使えなくなりました。DSD Direct方式のみに対応しているDACをお持ちの方は、DSDネイティブ再生(foobar2000; SACD Decoder 0.9.2-0.9.6)の「ASIO 2.1対応デバイスの場合」をご覧ください。

本説明の図に書かれている数字は、クリック/選択する順番になります。数字付き箇条書きの数字とはリンクしていません。

本記事の対象範囲

  1. foobar 2000でDoPを用いてDSDを再生する方法 (DSDネイティブ再生に対応している機器をお持ちの方向け)
  2. foobar 2000でDSDをリニアPCMに変換してDSDを再生する方法 (DoP方式に対応していない、DSDネイティブ再生に対応している機器をお持ちではない方向け)

用意するもの

以下のアプリとコンポーネントを用意します。すべて無料で入手できます。

DSD再生設定の画面を日本語にしたい場合

当サイトの「foobar2000コンポーネント:Super Audio CD Decoder」の日本語化ファイルのページより、日本語化ファイルを入手してください。日本語化するとコンポーネントの設定が以下のような画面になります。
foobar 2000 SACD Decoder 0.9.9

コンポーネントのインストール

Super Audio CD Decoderコンポーネント(foo_input_sacd.fb2k-component)とASIO Support(foo_out_asio.fb2k-component)をインストールします。

1. Super Audio CD Decoderコンポーネントのzipファイルを解凍します。
2. foobar2000を起動し、メニューより「File」→「Preferences」に進みます。
3. 「Install…」をクリックし、「foo_input_sacd.fb2k-component」を選択します。Moduleに「foo_input_sacd」が追加されたことを確認します。
4. 先程と同様に「Install…」をクリックし、「foo_out_asio.fb2k-component」を選択します。Moduleに「foo_out_asio」が追加されたことを確認します。
5. 最終的に「foo_input_sacd」「foo_out_asio」が追加されたことを確認したら「OK」をクリックします。
foobar2000 コンポーネントのインストール
6. 「OK」をクリックし、foobar2000を再起動します。
foobar2000 再起動

再生デバイスの設定

音楽ファイル(DSD含む)を再生するデバイスを選択します。

1. foobar2000の再起動後、メニューより「File」→「Preferences」に進みます。
2. 「Playback」→「Output」に進み、Deviceから音楽ファイルの再生で使用するデバイスを「DSD:<ドライバ名>:<デバイス名>」となっている項目の中から選択します。
foobar2000 再生デバイスの指定
3. 「Playback」→「DSP Manager」に進み、「Downmix channels to stereo」の項目をActive DSPsに追加します。
foobar2000 DSP Managerの設定

DSD再生の設定

説明は英語の画面で進めます。デバイスのDSDフォーマットの対応状況に合わせ、設定を変更します。

ASIO 2.1対応デバイスの場合

0.9.7からASIO2.1デバイスを使ったDSD Direct方式は使えなくなりました。そのため、この方法は利用できません。

DoP対応デバイスの場合

1. 「Tools」→「SACD」に進み、Output Modeが「DSD」になっていることを確認します。
2. 「OK」をクリックします。
foobar2000 DoP再生の設定

リニアPCM変換して再生する場合

1. 「Tools」→「SACD」に進み、Output Modeを「PCM」に変更します。
2. リニアPCMのサンプリング周波数を、お手持ちの機器のスペックに合わせ設定します。
3. 「OK」をクリックします。
foobar2000 リニアPCM変換再生の設定

コメント

  1. 小林 雄一郎 より:

    Super Audio Cd Decoder0.9.7のバージョン以降、Dopのみの対応になり、
    ASIO2.1によるDSD Direct ができなくなりました。現在ifiのmixro idac2を使用しておりまして、DSD256まで、ASIOによるダイレクトでDSDファイルを再生していました。

    最近のDACは、ASIO使用によるDSD2.8、DSD5.6、更に11.2MHzまで使用可能な機種が多く発売されるようになっている思っているのですが、DSD Native再生における、DopによるPCM変換とASIO2.1によるDSD Direct との音楽再生における特徴、相違について、ご教示ください。

  2. katgum より:

    >小林様
    「DoP」と「ASIO2.1によるDSD Direct」は単にDSDの伝送方式の違いになります。
    DSDはすこし前まで、DACとPC間の伝送方式が統一されていなく、DACのメーカーごとにバラツキがありました。
    それがある程度整理された結果が、DSD DirectとDoPになります。

    DoPは、厳密にはPCM変換しているだけでなく、PCMフレームにDSDデータを格納しているだけになります。

    ・ASIO 2.1によるDSD Direct:DSDデータを直接DACに伝送
    ・DoP:DSDデータをPCMフレームに格納して伝送

    という違いです。

    わかりやすくするために宅配便に例えます。送りたい荷物はDSDデータだとします。

    荷物を箱に入れず、そのままDSDデータを運ぶのがDSD Directになります。
    荷物をPCMフレームという箱に入れて、箱にDSDデータと書かれたラベルを貼り付けて運搬するのがDoPになります。DACはラベルの内容を見て、再生すべきものがDSDデータであると解釈します。

    もしかしたら、DoPのほうがPCMフレームを取り除くためのオーバーヘッドが生じ、それが音質に影響がある可能性は0ではないと思いますが、それが人間が聴覚上気がつくレベルになるかというのはわかりません。

    DoPについてはRATOCにわかりやすい説明がありましたので、併せてご覧ください。
    http://www.ratocaudiolab.com/pcaudio/03/3-1-3.html

  3. 小林 雄一郎 より:

    ご教示ありがとうございました。
    ところで、現在使用中のifiのMicro Idac2ですが、Super Audio CD Decorder0.9.6までは、ASIO2.1によるDSD DIRECTで、
    DSD11.2MNZまで、再生可能でしたが、0.9.7以降、DSDファイルについては、Dop(ASO2.1に不対応)のみになり、DSD再生については、Dopに対応しておらず、PCM変換【WINDOWS】による再生になってしまいました。
    これについては、何故このような仕様になってしまったのか。推察していただけますか。

  4. katgum より:

    @小林 雄一郎 さま
    理由の詳しくはわかりませんが、公式ページのフォーラムのどこかにASIO2.1は不安定だったという書き込みをみました。

    たぶん↓を使えばASIO2.1環境でもDSD再生を使えると思っているのですが、私の手元環境では再生に成功しておらず、Webには掲載していません。
    https://sourceforge.net/projects/sacddecoder/files/foo_dsd_asio/

  5. urichan より:

    いつもお世話になっております。

    Ver.0.9.7以降、NativeDSD再生の設定が分からず、時々貴サイトに情報がないか拝見させてもらっていました。
    ですが、更新もなく諦めかけていたのですが、verが1.0.2に上がっていましたので、なんとなく設定を触っていたら音が出てしまいましたので、その設定を報告します。

    インストールしたものは
    Super Audio CD Decorder1.0.2
    ASIOProxyInstall-0.9.2

    設定は
    Playback>Output>Device で DSD:ASIO:foo_dsd_asio
    Tools>SACD>Output Mode で DSD
    Playback>Output>ASIO>ASIO Drivers で foo_dsd_asio を Double-click
    開いた ASIO Proxy 0.9.2 Window内の
    ASIO Device で DACのASIO_Driver
    周波数が列挙されている中段のダイアログ内の
    Input が 17640 の段のみ
    Output を DSD64(DSD128にするとDACへの出力がupsamplingされる)
    Converter を いずれかを設定(-のままはダメ)
    DSD Mode を DSD (-のままでも問題なし)

    DSD64のファイルしか持ち合わせがないのでいろいろ試すことはできませんが、再生はできました。
    入力ファイルに対してビットパーフェクトの再生ができているのか等はわかりません。

    他の部分の設定を変えればPCMのDSD変換などもできるようですが、
    とりあえず、報告だけですが

  6. katgum より:

    >urichanさん
    ありがとうございます。私も手元のDSD64ファイルで調べたらこの方法でいけました。
    ちなみにDSD128ファイルを使ってみたらInputをさらに倍の値を選ばないとDSD出力できませんでした。

    これだとPCMファイルにもDSD変換がかかってしまうので、適切ではないように感じていますが、
    そろそろこの手の情報が充実してきたように感じるため、改めて調査してみたいと思います。

  7. urichan より:

    katqumさんも再生できましたか。よかったです。

    >これだとPCMファイルにもDSD変換がかかってしまうので、適切ではないように感じていますが、
    私もそう思ってDSD64の設定をあれこれ変えてみているのですが…

    ところで、もう一つ気が付いた点
    Tools>SACD>Output Mode で DSD のところを DSD+PCM にかえると UVメーターがうごきます。

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