Amazonの電子書籍のリーダー「Kindle Oasis」を購入して、ある程度使ってみたのでレビューにて紹介したいと思います。
筆者は、もともとKindle Voyage(現在は発売終了)を保有していました。ストレージの容量制限以外は、特に不満なく使えていました。ところが、知り合いの使っているのをきっかけに、Kindle Oasisの購入を決意しました。
Kindleの製品ラインと専用リーダーを使う意味
Kindleの製品ライン
Amazonでは、電子書籍を読むために大きく2つの製品を出しています。
それが、電子書籍の専用リーダーである「Kindle端末」、そしてスマートフォンやタブレット、Amazon社のFireタブレットで電子書籍を読むことを可能にする「Kindleアプリ」になります。
多くの人にとっては、既にスマートフォンやタブレットを持っているため、ただ電子書籍を読むだけであればKindleアプリで事足りてしまいます。
専用リーダーを使う意味
それでは、いったい専用の電子書籍リーダーの価値とは一体何なのでしょうか?
この価値を感じるには、実際にKindle端末を触ってみなければ理解できないかもしれません。体感しなければその良さが腹落ちしないからです。
私の日常の悩み
筆者は、その仕事柄パソコンやスマホの液晶画面を長時間見ています。一日中目を酷使すると、その日の夜には視界がかすんでくることも珍しくありません。そして、ひどい時には眼精疲労に由来する頭痛に悩まされることがあります。
これらは、液晶画面にバックライトがあるからこそ起こるものです。バックライトから常時光が発せられるため、長時間光の刺激を受け続けることで目が疲れていきます。
この症状は、液晶画面の明るさを下げればある程度和らぐものの、バックライトを消すことはできないため、抜本的な解決策は画面から離れる以外にありません。しかし、それは現実的ではありません。
そのような状況下で、スマホの液晶画面を通して必然的に長い時間を割かれる読書をするというのは、目の健康を考えると決して好ましいものではありませんでした。ますます眼精疲労を蓄積させるからです。
液晶画面がないメリット
筆者がKindle端末を最も評価している点は、液晶画面がないということです。
Kindle端末は、スマートフォンやタブレットと異なり、画面にE-Ink(イーインク)が使われています。
これは液晶とは全く異なるもので、「画面にインクが乗っている」という感じで文字や画像が表示されるようになります。ただし、技術的にまだ白黒表示だけになります。
E-Inkの画面を表示するためには、バックライトは必須ではありません。バックライトが必要なのは、周りが暗い時に使うときくらいです。そのため、バックライトをオフにすることで、紙と同等の状態を作り出すことができます。
しかも、E-Inkは液晶以上に可視性に優れるため、実際に紙の本を読んでいるかのような感覚を得ることができます。写真だと分かりづらいですが、E-Inkの画面では紙と変わらない可視性を確保できています。
さらに、E-Inkは画面を更新する時以外はほとんど電気を消費しないため、一度充電すれば半月以上は余裕でバッテリーが継続します。
まとめると、Kindle端末の価値とは「目が疲れない」「可視性が良い」ということになります。
今までのKindle端末の問題を解決するKindle Oasis
筆者は、Kindle Oasisを使う前まで、Kindle端末としてKindle Voyageを使っていました。Kindle Voyageについて、ストレージ容量に不満こそあったものの、それ以外については特に不満がありませんでした。
そう、Kindle Oasisを使うまでは・・・
先程述べたE-Inkの画面では、バックライトがなくても可視性に優れるため、目に対して優しい読書環境を得ることができます。
しかし、液晶画面と比べて圧倒的に劣るものがあります。それが、画面の更新速度です。
従来のKindle端末ではページを切り替える際に、画面の更新に少し時間がかかります。これは、プロセッサーの性能に依存していると言われています。正確な時間は計測していませんが、Kindle Voyageだと体感的に0.3秒程度がかかっていると思われます。
筆者は、Kindle Oasisを使ってみて、はじめて”0.3秒”は意外とストレスになっていることに気がつきました。
Kindle Boyageに対して、Kindle Oasisは、画面の更新に0.1秒程度を要します。ページめくりボタンを押すと、ほぼ同時に画面が切り替わります。
これを読んだ方は、「たかが0.2秒程度の差」と感じられるかもしれません。しかし、この感覚は、文章で伝えるには限界があり、実際に使ってみないと体感できません。
少なくとも確実に言えるのは、体感的には0.2秒の差は明らかな優位性があり、無意識的に感じる快適さに強く影響しているということです。
また、Kindle Oasisでは画面がこれまでのKindle端末と比べても画面の解像度が高くなっており、画面が広めに設計されています。そのため、目が疲れて細かい文字を読むのが辛い場合に文字を拡大しても、1画面あたりの文字量がそれなりに確保されます。
おわりに
このようにべた褒めなレビューですが、買っても不満が残る製品は世の中に少なくない中、筆者にとってKindle Oasis は久しぶりに不満点が感じられない製品となりました。
筆者はこの製品を購入したのは2020年1月で、当初はまったくレビューを書く気はありませんでした。
しかし、新型コロナウィルスで外出しにくい風潮になり、書店が閉まっていることが増え、自ずと電子書籍の良さを感じることになりました。その際に、利用したKindle Oasisの良さにも改めて気がうきました。
Kindle Oasis は、価格が3万円からと、決して安いものではありません。しかし、新型コロナウィルスの抜本的解決策が確立されておらず、外出を控えることが多い中、室内で質の高い時間を過ごすという意味では、Kindle Oasis は良い選択肢の一つになると思われます。
よって、レビューでは星5つという最高評価にしました。
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