Android端末からデータ転送が可能なiPhone管理ツール「AnyTrans」のご紹介

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iPhoneやiPad(以下、iOS端末)の総合管理アプリ「AnyTrans」のご紹介になります。また、便利な機能が追加となりました。

はじめに

過去のレビューの紹介

AnyTransの開発元はiMobie社になります。iMobie社は、開発意欲がものすごく旺盛で商品にどんどん新しい便利な機能を盛り込んで行きます。

筆者は過去に要望を何度か出していますが、1週間以内にそれが反映されたりと驚異的なスピードで対応をしていただいた経緯があります。非常に消費者志向な開発元であると感じています。

是非過去の記事もご覧になってみてください。基本的な機能から、マニアックな機能まで一通り触れています。

筆者の動作確認環境

筆者の動作確認環境は、以下の通りになります。実際のご利用のバージョンによって、レビューで紹介した動作内容が得られない場合があります。

  • iOS端末:iPhone 7 SIMフリー (iOSバージョン:11.0.3)
  • Android端末:Huawei P10 Lite (Androidバージョン:7.0)
  • PC端末:Windows 10 Pro 64bit
  • AnyTransハージョン:6.0.2

AnyTransの基本機能のおさらい

まずはこれまで取り上げたAnyTransの機能のおさらいになります。

AnyTransの概要

AnyTransは、iPhoneやiPadのようなiOS端末を管理するためのPCアプリになります。この手のアプリとしては珍しく、iTunesデータベースとの同期を意識して作られており「iTunesも使いつつiOS端末も使いたい。だけどiTunesの同期機能は使いにくい。」という方にも受け入れやすい製品になっています。AnyTransは扱えるコンテンツ種類が多く、これさえあればiOS端末を一通り管理できる機能が盛り込まれています。

AnyTransでできること

AnyTransは、とにかく機能が豊富です。主要な機能を以下に記載します。

  • コンテンツのインポート/エクスポート
    オーディオ、ビデオ、写真、Safariブックマーク、ブック、ポッドキャスト、
    iTunes U、留守番電話、メッセージ(SMS/iMessageなど、エクスポートのみ)
  • USBメモリ
  • iOS端末間でデータ一括移行
  • iTunesライブラリとの同期
  • テーマ選択
  • 動画共有サイトからの動画ダウンロード、直接転送 (無料機能)
  • iCloudコンテンツ管理機能 (無料機能)

AnyTrans 6.0の新機能

AnyTransは、バージョンが6.0になってからiOS11に対応し、新機能の「AndroidからiOS端末へのデータ移行」が追加になりました。

日本国内においては、スマートフォンの利用者数の割合は圧倒的にiPhoneが多い状況で、キャリアが優遇するためAndroidからiPhoneに移行する人が少なくありません。そのような人向けに役に立つのが、この「AndroidからiOS端末へのデータ移行」機能なのです。

AnyTransは多くの機能が有料なのですが、この機能は無料で利用することができるのです。

新機能「AndroidからiOS端末へのデータ移行」を使ってみる

AndroidからiOS端末に移行できるデータの種類

AndroidからiOS端末に移行できるデータは以下の通りになります。

  1. 音楽
  2. ムービー
  3. 着信音
  4. ブック
  5. フォトライブラリ
  6. 連絡先
  7. メッセージ
  8. 通話履歴
  9. カレンダー
  10. 圧縮ファイル
  11. ドキュメント

全部で11種類です。これだけ対応していると、さすがに移行できなくて困ったというデータはないことでしょう。

蛇足ですが、スマートフォンに搭載されているOSが違うので、当然ながらアプリのデータまでは転送できません。

データは一括して転送するか個別選択が可能

データを移行する際、データを一括して転送するか個別に選択して転送するかを選ぶことができます。

データを一括して移行したい方にとって便利なのが、ショートカット画面です。「iOSへ」を選択し、その後に表示されるカテゴリを選択することで、そのカテゴリのデータを一括で移行することができます。端末買い替えによりデータをまとめて移行したい場合に便利な転送方法になります。

データ移行のショートカット画面 。ここからデータを移行すると、データのカテゴリ単位で一括移行される。

対して、こちらは個別に選択する場合に使う画面になります。各カテゴリの中からさらに移行するデータを選択することができます。AndroidとiOS端末の両方を使っており、AndroidのデータをiOS端末でも使いたい場合に便利な転送方式になります。

データ移行のカテゴリ画面。 ここから移行すると、個別のコンテンツ単位で移行できる。

以上のように、使い手のニーズによってAndroidのデータをiOS端末に移行することができます。データの移行は、逆方向にはできないので、その点はご注意ください。

実際にデータを移行してみる

実際にデータをAndroidからiPhoneに移行してみました。今回は、カテゴリからたどり特定の音楽コンテンツを移動してみます。

AndroidとiOS端末をPCに接続して、データ移行のアイコンをクリックするとAndroid側でUSBデバッグをオンにする画面が表示されます。

Android側でUSBデバッグがオンになっていない場合、画面の指示に従ってUSBデバッグをオンにする。

Android側で、各コンテンツに対してアクセス許可を確認する画面が表示されます。これを行うことによって、AndroidからPCに対してデータを転送できるようになります。

この画面が出ているときに、Android側ではAnyTransのアクセス許可を尋ねる画面が表示されている。5つの項目に対してすべてアクセスを許可する。

あとは移行するデータを選択するだけになります。今回は「音楽」を選択します。

カテゴリが表示されるので、あとは移行したいデータ種別を選択するだけになる。

Androidの端末上にある音楽が表示されます。移行したい音楽を選択して、移行を開始させます。

移行したい音楽の横にチェックを入れて、移行対象を選択していく。

移行するデータが分析されます。

移行するデータの分析が行われる。分析には少し時間を要する。

移行するデータの分析が終わると、データがiPhoneに転送されます。

移行するデータの転送が行われる。データ移行はこれで終盤。

転送完了の画面が表示されたら転送は完了となります。

転送完了の画面が出ればOK。

実際に転送してみて、操作が不慣れな人にとってのハードルは、AndroidでUSBデバッグをオンにするくらいです。しかしながら、USBデバッグのオンも画像付きのガイドがあるため、わからなくて詰まるということはないことでしょう。

iOS 11から対応したFLACの対応状況

iOS端末はiOSがバージョン11になって、FLACに対応しました。

FLACとは何か?

FLACとはFree Lossless Audio Codecの略で、無劣化のオーディオ形式になります。iOS端末には、以前からALAC(Apple Lossless Audio Codec)という無劣化のオーディオ形式が対応していましたが、ハイレゾオーディオの普及とともにFLACの方がスタンダードになり、iOS端末ではiOS 11からFLACに対応するに至りました。

FLAC形式のファイルをiPhoneに転送してみる

この記事執筆時点の2017年10月21日は、まだFLACに対応したiTunesが登場していません。つまり、この時点でAnyTransが世界でiOS端末にFLACを統一できる唯一のツールとなります。

以下はカテゴリで音楽を表示させた画面です。いつも通り「+」ボタンをクリックして音楽を追加します。

音楽カテゴリの画面。

AnyTrans 6.0.1では、新たにFLAC形式の音楽を選択できるようになりました。追加するFLACファイルを選択します。

音楽ファイルの選択。新たにFLACが選択できるようになっている。

FLACファイルが転送されます。

メディアの転送画面。ファイル変換は生じずに転送されている。

この画面が出ると転送が完了となります。

転送の完了画面。この画面が出れば、後は転送した音楽が再生できるようになる。

実際に問題なく再生できました。FLACファイルに埋め込んだアルバム画像も問題なく表示されました。

再生OK。

筆者は直接確認はしていませんが、iMobie社の方曰く、iOS 11ではないiOS端末にFLACを転送するとファイル変換されるとのことです。

つまり、FLACを持っている方はiOSバージョンを気にせずにAnyTransを使うことができます。

AndroidからiPhoneにする人はデータ移行する時だけでいいので使ってほしい

AnyTrans 6.0を使ってみて、また良心的な機能が追加されたなと感じました。筆者自身は、AndroidとiPhoneの両方を使っていますが、今まで端末間でデータを移動するのには不便を感じていたためです。

今回の「AndroidからiOS端末へのデータ移行」機能の搭載によって、Androidを持っている人から見たらデータ移行の取り漏らしが少なくなったのは間違いないことでしょう。データ移行機能に関しては無料で利用できるので、AndroidからiPhoneに買い替える人は是非データ移行に使ってみていただきたいと思います。

AnyTransの詳細情報

動作環境

  • OS: Windows 10, 8, 7, Vista, XP (32bit & 64bit両方)
  • Mac OS: macOS High Sierra, macOS Sierra, OS X 10.11, 10.10, 10.9, 10.8
  • iOS: iOS 11, 10, 9, 8, 7, 6, 5
  • Android: Android 4.0以降
  • 解像度: 1024×768 ディスプレイ以上
  • CPU: Pentium 4 2.4 GHz 以上
  • RAM: 512MBのシステムメモリ
  • ディスプレカード: アクセラレイティド3D グラフィックス – 64MBのRAM
  • サウンドカード: Windows互換のサウンドカード
  • ハードディスク: 100 MB以上の空き容器
  • その他(iOS): iTunes 9.0以降; iTunesMobileDeviceドライバ
  • その他(Android): USBドライバとADBドライバ

対応するiOSデバイスの種類

  • iPhoneシリーズ: iPhone 3G, iPhone 3GS, iPhone 4, iPhone 4s, iPhone 5, iPhone 5c, iPhone 5s, iPhone 6, iPhone 6 Plus, iPhone 6s, iPhone 6s Plus, iPhone SE, iPhone 7, iPhone 7 Plus, iPhone 8, iPhone 8 Plus, iPhone Xなど。
  • iPadシリーズ: iPad, iPad 2, iPad 3, iPad mini, iPad 4, iPad mini 2, iPad Air, iPad Air 2, iPad mini 3, iPad mini 4, iPad Pro, iPad 5, iPad Pro (第2世代) など。
  • iPod shuffleシリーズ: iPod Shuffle 1, iPod Shuffle 2, iPod Shuffle 3, iPod Shuffle 4など。
  • iPod mini シリーズ: iPod Mini 1, iPod Mini 2など。
  • iPod nanoシリーズ: iPod Nano 1, iPod Nano 2, iPod Nano 3, iPod Nano 4, iPod Nano 5, iPod Nano 6, iPod nano 7など。
  • iPod classicシリーズ: iPod Classic 4, iPod Classic 5, iPod Classic 6など。
  • iPod touchシリーズ: iPod touch 3, iPod touch 4, iPod touch 5, iPod touch 6など。

対応するAndroidデバイスの種類

  • SONY, SAMSUNG, Google, HTC, LG, MOTOROLA, HUAWEI, ZTE, Xiaomi, OPPO, SHARP, ViVo, LENOVO, MEIZU, OnePlus, TCL, Gionee, Meitu, Nubia, Smartisanなど。

対応するメディア種類

  • ムービー: MP4, M4A, MOV, WMV, AVI, FLVなど。
  • ミュージック: MP3, M4A, MP4B, WMA, WAVなど。
  • ミュージックビデオ: MP4, M4V, MOV, WMV, AVIなど。
  • ポッドキャスト: MP3, M4A, M4Vなど。
  • 着信音: MP3, M4A, M4R, WMA, WAVなど。
  • テレビ番組: MP4, M4V, MOV, WMV, AVIなど。
  • オーディオブック: MP3, M4B, MP4A,WMA, WAVなど。
  • ボイスメモ: MP3, M4Aなど。
  • iTunes U: MP3, MP4, M4V, WMA, WAVなど。
  • iBook: PDF, EPUB。
  • 写真: JPG, PNG, GIF, BMPなど。

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