エコタンクモデルのプリンタのコスパが良すぎる件

製品レビュー

筆者は最近仕事で大量印刷をするため、プリンタを買い替えました。買い替えて5か月ほど使ってみたのですが、想像以上のコストパフォーマンスの高さに満足しています。

プリンタに関するコスト

まずプリンタに関するコストのおさらいです。筆者は、プリンタはPCの周辺機器の中で最も金食い虫だと思っています。プリンタを使う過程で生じる金銭的なコストは、以下のようなものがあります。

  • プリンタの本体代
  • プリンタのインク代
  • 紙代
  • 電気代

なかでも、バカにできないのがインク代です。筆者はいままで、キヤノンのモバイルプリンタiP100を使っていましたが、大量にカラー印刷するとあっという間にインク切れになり、1か月でインク代が3000円以上かかったりと、あまりにもコストパフォーマンスが悪い状態になってしまいました。

筆者が購入したエプソンのEW-M660FT

そこで、筆者が購入したのはエプソンのエコンタンクを搭載した「EW-660FT」というモデルになります。外観はこんな感じの製品です。右側にインクのタンクが付いています。
EPSON EW-M660FT

EW-M660FTの選定理由

筆者は業務を効率化するという目的で、以下の機能を持った製品が欲しいと思っていました。その時、たまたま当てはまったのがEW-M660FTでした。

  • 大量印刷時のコストが安い
  • 自動で両面印刷ができる
  • スキャナ機能がついている

もともとモバイルプリンタを使っていた背景から、印刷品質と印刷速度は当然それより上と考え、この点は特に重視はしませんでした。

これまでの収益モデルを否定するEW-M660FT

この製品の特長は、何といってもエコタンクになります。従来のプリンタではインクが不足した場合は、インクカートリッジを交換していました。インクカートリッジの価格は高く、メーカーはこれを繰り返し売る収益モデルを取っています。

EW-M660FTでは、その収益モデルを否定します。インクが不足すると、プリンタのタンクにインクを注入します。

本製品では、毎月300枚印刷しても2年はインクの追加が不要。しかも、インク追加コストが極めて安く、ひとつの色のボトルが1本900円と破格の安さになります。その分プリンタ本体の価格設定が高めになっています。インクコストが劇的に安くなるので、その点については大目に見てもいいかなと思う反面、値段の割に本体の作りは安っぽいなと残念に思う部分もありました。

EW-M660FTの機能

筆者が使っているEW-M660FTの主な機能は以下の通りです。

  • カラー印刷モデル
  • 裏表印刷時に紙を自動折り返し
  • スキャナ
  • FAX
  • Wi-Fi機能

本記事のレビュー対象は、筆者が利用していないFAXを除いた部分になります。

EW-M660FTの良いところ・気になるところ

良いところ

体感してわかるほどのインクが持つ

本製品を購入してから5か月たちましたが、1000枚以上印刷したにも関わらずインクが切れる気配が全くありません。

カタログスペックでは、カラー印刷コストが1枚0.8円とあり、果たしてスペック表通りのコストメリットを受けているかは謎ですが、体感的に十分にインクコストが良いということを実感できます。

メーカーのカタログ情報によると、ひとつのプリンタで2800ページ程度印刷する場合はEW-M660FTがコスト面で優位になるようです。

EW-M660FT コストシミレーション

EW-M660FT コストシミレーション(メーカー製品ページより引用)

実用に耐える印刷品質

良いところにあげるか微妙な項目ですが、印刷品質については可もなく不可もなく、実用に困るというレベルではありません。また印刷速度についてはAmazonレビューでは否定的ではあるものの、モバイルプリンタから乗り換えた筆者にとっては特に気になりませんでした。

気になるところ

両面印刷時、印刷内容によっては紙詰まりが発生

両面印刷時に紙を自動で折り返す設定にしている場合、写真のようなインクが塗布される面積が広いものだと、内部で紙をうまく折り返せず紙詰まりしてしまうことがあります。

これはインクが十分に乾燥していないために起こるもので、「設定を変えてインク乾燥の待ち時間を延ばす」か「紙の折り返しを手動でやる」ことで回避することができます。これにより、トータル印刷時間がどうしても延びてしまいます。

スキャナ機能が貧弱

筆者は、スキャナに関しては2点気になるところがありました。

  1. スキャン速度が遅い
  2. 両面印刷のものが取り込みにくい

速度が遅いのはどうしようもありませんが、特に気になったのが両面印刷の紙が取り込みにくい点でした。この製品では、スキャンした時の取り込み方が以下の操作で異なります。

  • プリンタの操作パネルを使ってスキャンすると、片面を取り込むごとに1ファイル出力される。
  • PCの専用アプリを使ってスキャンすると、何ページも連続して取り込むことができる。

両面をスキャンするときは、紙を判定させるためにプリンタの前にいるので、専用アプリからではなくプリンタの操作パネルから同様のことができるようになっていれば使い勝手が良かったのにと思ってしまいます。

大量に印刷する人にはオススメ

トータルで見ると、EW-M660FTは至れり尽くせりという製品ではないものの、プリンタとして最低限必要な機能が盛り込まれています。そのため、これがないから困ったということにはならないと思います。筆者としては、インクの残量を気にするストレスから解放されたのが何よりも大きいと感じています。

少々使い勝手が悪い部分もあり、このプリンタは万人にお勧めできるものではありません。それでも、インクの残量を気にするストレスから解放されるという点が一番の売りには変わりなく、日常的に大量に印刷することができる方にはお勧めできるものになります。

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