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続・ウォークマンZシリーズ レビュー


前回のレビューからウォークマンZシリーズを使い始めてから約1週間、次第に製品の良い点や悪い点が見えてきました。

以下のレビューは、ウォークマン上でPowerAMPという再生ソフトを使った前提で記載しています。

製品の良い点

音質が良い
1週間ほど使った上での感想ですが、iPhoneと比べると音質が格段に良いという評価は揺らぎません。
気が付いたらiPhoneでまったく音楽を聴かなくなっていました。

ちなみに、ネットの情報ではウォークマンXシリーズよりは音質は劣っているという内容も見られますので、ウォークマン史上最強音質ではないようです。

体感速度が良い
iPhone4Sの他、携帯電話でXperia acroを使用しており、Xperia acroではAndoroid機特有のもっさり感がありましたが、搭載CPU「NVIDIA Tegra2」の性能のおかげか、かなりのサクサク感があります。

iPhone4Sと比べると微妙にサクサク感が落ちるものの、その差は気のせいと感じるくらい僅かで、ここまでくるとハードウェアのスペックによる不満は感じないと断言できるほどです。

バッテリーの持ちが良い
通勤、通学の時のみウォークマンを使うのであれば、1週間程度はバッテリーが持ちます。
音楽を再生しない間は超低電力で待機しているのか、主電源を切らないからと言ってバッテリーが無くなっていたという事はまずありません。
そのため、ボタンを押したらすぐにでも使えるという、携帯電話に近い操作のしやすさがあります。

ウィジェットにより再生操作に特化できる
これはウォークマン特有の機能というよりAndoroid由来の機能になりますが、ホーム画面に音楽プレイヤーのウィジェットを配置することにより、ホーム画面からトラック戻し/送りができるようになっています。

iPhoneでもホーム画面でホームボタンの2回押しで似たような機能を呼び出す事ができますが、操作回数が少なくて済むウォークマンの方に分があります。できるだけ少ない回数で操作を完結できるに越したことはありません。

製品の悪い点

本体が大きい
メーカーのWebサイトでは本体の画面を「大きく見やすい4.3型タッチパネル液晶ディスプレイ」という文句で、動画の見やすさをウリにしていますが、言い換えれば画面が大きい分本体が大きいという事を意味します。その分、どうしても持ちづらさを感じてしまいます。

私は右利きで、手の大きさは平均的な日本人サイズになると思われますが、一番持ちやすい方法で本体を持つと、画面全てを右手親指でカバーしきれなくなってしまい(画面左上に親指が届かない)、操作の度に少し持ち直したりという事が必要になります。

一見些細なことに思われますが、最も頻繁に利用する操作インターフェイスで持ち直しを毎回行う必要があるというのは非常に致命的であり、快適な操作を妨げる一番の要因になってしまいます。これが一番のストレスになりました。

また、ポケットに音楽プレイヤーを入れて使う人は、自分が着ている服のポケットにも問題なく入るサイズであるかどうか要確認です。参考までに、ウォークマンZシリーズは、シリコンカバー込みでスーツジャケットの胸ポケットにギリギリ入るサイズです。

標準の文字入力が使いづらい
文字入力が非常に使いづらいです。iPhoneの文字入力方法や、AndoroidのATOKやShimejiに慣れている方にとっては、我慢できるレベルを超えているかもしれません。

理想的にはATOKみたいなソフトウェア(有料)を導入するのが一番ですが、最低限Shimejiを利用した方が良いと言えます。ShimejiはAndoroidマーケットでダウンロード可能です。

通常は自分の好きな文字入力ソフトを使えば済みますが、ウォークマンを使い始める初回だけは標準の文字入力を使う必要があります。ここで注意するのが、一部の文字入力を正しく受け付けないという点です。

初回起動時に、最初のセットアップ画面でGoogleアカウントの入力画面が出てきます。アカウントのパスワードに「”」のような文字が混じっていると、不正な文字とみなされログイン認証ではじかれてしまいました。

回避策として、いったんGoogleのアカウント入力画面をスキップし、システムの設定画面で言語を英語に変更、パスワードを入力するという方法があります。パスワードを入力したらあとは元の日本語設定に戻すだけです。

「W.ボタン」の操作用途が限定的
ウォークマンの横には、「W.ボタン」(このURLの一番下の部分で解説)が付いていて、このボタンを押すと画面非表示状態の時にでも標準の音楽再生アプリを呼び出すことができます。
PowerAMPのようなサードパーティ製アプリを使っていると、このボタンの存在がが結構邪魔になります。

ウォークマンでは、画面の非表示を解除できるのが電源ボタンか、W.ボタンになります。
W.ボタンは指が届きやすい部分に配置されているのですが、電源ボタンはそのような位置に配置されていません。

画面の非表示を解除して音楽再生アプリを操作したい場合、W.ボタンを押すと強制的に標準の音楽再生アプリが呼び出されてしまい、使いたい音楽再生アプリを呼び出すことができません。
そのため、いちいち電源ボタンを押すという操作が必要になってしまい面倒です。

標準アプリが対応するロスレスフォーマットの汎用性がない
ウォークマンZシリーズは音質を追及しているモデルであり、音質を重視するとなるとロスレス(不可逆)フォーマットを使うのが最適解になります。

ウォークマンで使えるロスレスフォーマットは、リニアPCM(wav)とATRAC Advanced Lossless(oma)になります。前者は無圧縮ファイルでサイズが大きく、タグの埋め込みの融通が利かず、後者はソニーの独自形式であるため再生できるプレイヤーが限定されてしまいます。
そのため、標準アプリでロスレスフォーマットは使えるが、融通が利くフォーマットは使えないという中途半端な仕様になっています。

最近のロスレスフォーマットは、主に以下のフォーマットが良く使われています。どちらもウォークマンの標準アプリでは対応しておらず、PowerAMPのようなサードパーティ製アプリが必要になります。
・FLAC;Free Lossless Audio Codec (flac)
 オープンソースのロスレスフォーマット。オープンソースなのでライセンスフリー。
・ALAC;Apple Lossless Audio Codec (m4a)
 AppleのiTunes独自のロスレスフォーマットだったが、つい最近オープンソース化。
 iTunesユーザの数の多さから、今後の主流になる可能性もある。
 
音質を追及するハイエンドユーザは、すでに上記フォーマットを使っている場合が多く、彼らが使っているフォーマットをそのまま標準アプリで再生できないのは、ハイエンドユーザへの売り込みの機会を逃しているといっても過言ではないでしょう。
是非とも、標準アプリで上記フォーマットに対応していただきたいものです。

総括

ウォークマンZシリーズは、動作面や音質面は絶賛に値するほど良いですが、その反面本体の大きさに由来する操作のしにくさが気になりました。
次期製品では、もう少しダウンサイジングし、収まりの良さを追及していただきたいものです。
大きささえ我慢できれば、トータルでは大変お勧めできる製品です。

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コメント:6

Marimo 2011/12/17 土曜日

購入を検討していたので、とても参考になりました。
Android初搭載機種なので音質が心配でしたが、問題無さそうですね。
ただ、Shimejiは中華企業が買収したので、Google日本語入力の方がいいかもしれません。
このようなレビューの記事も面白いですね。

katgum 2011/12/17 土曜日

>Marimo さん
他のサイトみたいにビジュアル的に訴える内容がない記事にも関わらず、お読みくださり有難うございました。

当サイトはメーカーとの利害関係は一切ありませんので、良い点も挙げつつできるだけ悪い点も取り上げるようにしました。

他に気になる点がありましたら、確認しますのでコメントください。

ああああ 2011/12/17 土曜日

興味深く読ませて頂きました
ちょっと気になったのはソニー製なのにPoBox非搭載だったんですね
Wボタンも設定で他のアプリ起動できるようになったりすれば実用度も上がりそうなのが残念かな
でもやっぱり音質が良いのは前回のレビューを通してみても一貫してるようですし機会があればぜひ購入してみたいですね

ハラハラ 2011/12/17 土曜日

文字入力なら、「グーグル日本語入力 for Android」をお勧めしますよ!

フリック入力と携帯電話のどちらの入力方法にも対応していて、何より変換候補が多彩で、Android標準のキーボードとは比べ物にもなりません!

それに顔文字変換もできます!

まだベーター版ですが、使ってみて特にエラーなどは見当たりません!

良かったらマーケットからインスコして使ってみてはいかがですか?

Regensdorf 2012/1/8 日曜日

 素晴らしいレビューありがとうございます。ひとつ質問があります。ウォークマンZシリーズでリニアPCMは192KHz,24Bitサンプリングのデータは聴けるのでしょうか?
 iBasso Audio“HDP-R10”がアナウンスされて上記形式が聴けるとのことで色めき立っています。手持ちの機器は録音系ではPCM-D1,MR2,H4n,ウォークマンはS760です。MR2で1Bitまでカバーできるし持ち歩きもまあまあのレベルなのでハイサンプリングが聴ける機器に対する要求が上がってしまいます。

 ソニーのメリットはなんといってもヘッドフォン込で開発出来ることだしノイズキャンセリングもこの組み合わせがないと不可能かと思います。この強みと標準に弱いSONYをどう天秤にかけようかと悩んでいます。

katgum 2012/1/9 月曜日

>Regensdorf さん
192kHz/24bitのリニアPCMデータを用意して再生してみました・・・が、残念ながら再生不可でした。(PowerAMP、標準アプリ共に)

HDP-R10は面白そうですね。
メーカーページを見てみましたが、「非圧縮24bit/192kHz」対応とありますので対応フォーマットはリニアPCMのみになるのでしょうか。
このあたりがクリアにならないと、何とも言えないですね。

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